校長室だより

46.開講式 ~学校再開~

 昨日の全国高校野球の決勝戦。1915年第1回大会で秋田中学(現在の秋田高校)が決勝で敗れて以来、東北勢は夏9回、春3回決勝戦に臨みましたが、惜しくも準優勝に終わっています。皆さんも知っているかと思いますが、その準優勝の1回が2001年春選抜大会の仙台育英で、その時にエースピッチャーとして活躍したのが野球部監督で1年生英語科担任の芳賀先生です。優勝旗が「白河の関」を越えて東北に渡るかどうか、歴史が変わるかどうか、非常に注目されましたが、見事に仙台育英が東北勢初優勝を飾りました。須江監督とチームメイトだった芳賀先生や東高野球部のTV応援の様子が報道されていましたが、是非とも本校も東北地区のチームも育英に追いつけ追いこせで切磋琢磨してほしいです。

 さて、開講式でも話しましたが、東高の皆さん、是非とも「学力」同様に「人間力」を磨いてください。世の中には高学歴の諸氏は山ほどいます。時折目にする人間性に裏打ちされていない高学歴者は恐れるに足りません。みんなが磨くべきは、学力と同等、いやそれ以上に「人間力」だと確信しております。「人間力」とは言い換えるなら、深い人間性に裏打ちされた品性と言えます。大学入試問題や就職試験は各教科・科目の基礎・基本を忠実に繰り返すならば高得点は十分に狙えます。しかし、品性はそうはいきません。こればかりは「促成栽培」が効かないのです。品性は良き友や先生、良い本との出会いによって磨かれたり、日々の何気ない・さり気ない行動によって蓄積されていきます。日々あたりまえに行っている礼儀作法の中で、出会う人々に不快感を与えないような身だしなみを整える中で、人間力は磨かれて行くものです。ですから東高の先生方からの服装指導や整理整頓に関する助言はとても大切なことなのです。このことは,決して点数化できないものなのです。私はこのことを「目に見えない力」とも呼んでいます。

 今年の東高の重点目標のひとつに「優しい心」を身につけることがあります。コロナのマスクで顔が見えない今だからこそ、コロナでみんなが苦労しているまさに今、「優しい心」が求められています。東高生の皆さん,是非人間力を磨き、「目配り・気配り・心配り」のできる優しい心を身につけてください。以上で今回の呟きは終わりにします。

令和4年8月23日 山内