校長室だより

2022年6月の記事一覧

31.総体後半戦結果速報 ~目標と目的の違い~

 総体の後半戦がやっと終了しました。雨天により,ソフトテニスが大幅に後ろに延期され,昨日やっと終了しました。各部の活躍は新聞等でも大きく取り扱われます。後半戦の多くは団体競技でした。女子ハンドボール部の県第3位をはじめ,2勝してベスト8入りした女子テニス部やベスト16入りした男子バスケットボール部。1回戦を突破した男子テニス部,男子ハンドボール部,7人制で男子ラグビー部やバドミントン部,ソフトテニス部等,勝ちを味わえた部もあれば,残念ながら負けを知ることとなった部もありました。改めて言いますが,結果も大切ですが,同じようにその姿勢・過程も大切なのです。何よりも無事に出場できたことが最優先です。

 各部とも目標は優勝,ベスト○等「勝つこと」だったと思いますが,目的まで勝つことではなかったはずです。

自校・他校の選手と切磋琢磨したこと,家族や周囲への感謝を口にできるようになったこと,生涯の友を得たこと等「人間的な成長」が目的だったと思います。船の航海に例えるなら,目標は時間通りに目的地に着くことですが,目的は目的地が違っていても安全に陸地に着岸することです。

 3年生は2年前に総体で試合することすらできなかった先輩たちのことを覚えていると思います。先輩たちに今回の報告をしてください。総体ができたことに感謝してください。試合に負けましたが,その後オフィシャルとして運営に一生懸命な東高生を見ました。とても誇りに思いました。

 

令和4年6月9日 山内

30.6月「水無月」 ~40年前の授業の記憶~

 どんなに時間が無くともなんとか作って,一日一回りは教室・体育館・グラウンド等授業を回り,邪魔にならないように東高生の様子を見ています。まあ当たり前ですが,担当教科,クラス,先生,そして生徒によって見事に違うものです。それぞれに個性があって素晴らしいことです。公開期間でしたので,私以外でも授業を参観する先生方がいたと思います。授業公開期間は終了しても,授業の相互見学は続きます。ルールはひとつ「批判したり邪魔したりしない」ということです。

 

東高には生徒がものまねしたくなるような個性的な授業を行う先生がたくさんいます。私の高校時代は40年ほど前,男子だけの学校でした。先生たち一人一人が個性的すぎて,大変でした。口癖をまねるだけで,全校生の誰もがすぐわかるような特徴的な先生たちでした。でも一人一人の専門性が高く,とても知的で,知的好奇心旺盛な田舎の高校生たちを刺激してくれました。口癖もさることながら,心に残る授業は40年経っても忘れないものです。今日から6月,水無月です。「水無月」について,40年前に現代文でも古典でもなく,日本史で教わったことを紹介します。

 

「水無月」は水が無い月ではない。水の月。田んぼの水や雨の水。ダジャレのように,稲作のために皆で力を出し尽くした月。田んぼにありとあらゆる水が無くなるくらい使った月。つまり,田植えや雨季を表すという説。  

逆に水が無い月であるという説。旧暦6月は現在の8月ごろであり,カンカン照りで雨が無く,すべてが干上がってしまう月。どちらを採用するかは自分次第。他にもいろいろな説があるから自分で調べると良い。それと今の時期はあじさい(紫陽花)が咲く頃。あじさいは,小さい花が集まって咲いている。だから家族やクラスの団結や和気あいあいに例えられる。あじさいは花の色にもそれぞれ意味があるから調べてみると良い。

 

今でも覚えている授業。今では禁止している学校もあるそうですが,当時はあだ名が全盛。この日本史の先生はクイズ番組回答者の大学教授に似ていて,かつ,博学で知的なことから,○○教授と呼ばれていました。あじさいの「紫色」は東高のスクールカラーです。意味は「謙虚」です。水田に囲まれ,紫色のセーター姿の東高生を見ると,当時のことが思い出されます。

 

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 令和4年6月1日 山内