校長室だより

73.みやぎ鎮魂の日(抜粋) ~あの日から12年~

未曾有の大震災から明日の11日で12年を迎えます。皆さんは,大震災時は,小学校入学前と思われますので遠い記憶にはなるでしょうが,大変な思いをされたことを覚えていることと思います。宮城県では,ご家族やご親族,友人や級友を無くした方が大勢いらっしゃいました。今もなお,多くの行方不明の方もいらっしゃいます。皆さんのご家族やお知り合いの方でも大変な思いをされた方がいらっしゃるかと思います。あらためて,お亡くなりになりました方のご冥福をお祈りいたします。また,まだまだ復興途中であり,被害に遭われて今なお辛く苦しい状況にいらっしゃる方に心よりお見舞い申し上げます。

 

では当時,南三陸の学校で働いていて,避難所の運営にもあたられた本校事務室の梶原事務次長先生が当時のことを振り返ったお言葉を紹介します。

 

「あれから長い年月が流れ,震災の報道はほぼなくなり,人々の記憶も年々薄れているように感じます。でも,私はまるで昨日のようにその時の情景,気持ち,周りの様子が浮かんできます。これまでの人生で感じたことのない大きな絶望を感じた人は数え切れないほどいるはずですし,思い出すたびに涙を流す人も多いと考えます。それでも震災を経験した私達にとって震災の記憶は絶対に忘れてはなりません。また起きる可能性がある地震や津波に対して,震災を知っている人が,つらくても自分の子どもや震災を知らない世代に伝えることは,わずかであっても,少ない人数にだけであっても,とても大事なことだと思います。一人でも多くの命を救うため,あの震災を忘れずに伝え,つないでいくことが,経験した者の責務であると思います。」

 

梶原次長先生のお言葉にもありますように,あの日の教訓と備えへの誓いは,今活かされているかを自問する時です。私たち生かされている者にとって,あの経験と教訓を胸に刻み,風化させないように語り継ぐことが大切です。そして,その心構えを,今後の身を守る行動につなげていただければと思います。私たちも,犠牲者への哀悼の意と今後へのより良く生きる決意を新たにして,講話といたします。

 令和5年3月10日 山内