校長室だより

65.個人戦か団体戦か ~「受験は個人・団体のどちらか? 今年の漢字は「戦」~

 2年生も戻り,「チーム東高」の3学年が揃いました。関係者の皆様に感謝いたします。埼玉スーパーアリーナで行われたマーチング全国大会では東高吹奏楽部が,宮城県・東北地区代表として堂々の演奏・演技を行い,銅賞を受賞しました。こちらも関係者の皆様に感謝いたします。冬期課外はあるものの,23日の閉講式まで今年の授業もあと十日です。

 

日本が敗れ,サッカー熱も冷めてきましたが,W杯は今週いよいよ準決・決勝が行われます。攻守にチーム全員が走り回るサッカーのモロッコがアフリカ勢初の4強進出で世界的に盛り上がっています。チーム東高も師走ですので今週は先生方が職員会議・成績会議・推薦会議等で走り回ります。東高も日本代表もクロアチア代表もフランス代表もアルゼンチン代表も「チーム」つまり団体戦です。

 

 1月の共通テストまでちょうど1ヶ月,東高からも3年生のおよそ6割の生徒が受験しますので,これからが進路の佳境に入ります。「受験は団体戦」と皆さんもどこかで聞いたこと,言われたことがあると思います。

3年生ですでに就職や進学を決めた皆さんの受験当日は「個人で」戦ってきたことと思います。ではどうして「受験は団体戦」そう呼ばれるのか。

 

思い返してみてください。確かに受験当日は孤独と戦いながら,一人で受験してきたと思います。しかし,その当日にいたるまでの過程です。励まし合った仲間がいたはずです。支えてくれた家族の存在が大きかったと思います。そして最後の最後まで書類作成から論文・面接等の指導をしてくれた担任をはじめとする師の存在がなくてはならなかったと思います。受験自体は個人戦ですが,受験に至るまでの過程は仲間たちと共に戦う団体戦的な色が濃いのだと思われます。3年生には,いや1・2年生にも「授業や受験勉強は団体戦」という気概を持ち続けてほしいものです。いつものしつこい繰り返しになりますが,結果と同じくらいに,いやそれ以上にその過程が大事なのです。

 

 さて,先ほど今年の漢字は「戦」に決まりました。応募総数約22万票のうち,戦は1万800票もの得票を集めました。2位は安で3位は楽だそうです。欧州のみならず,我が国を含むアジアでも「戦」を意識するような一年だったということです。来年こそは平和な一年であってほしいものです。

令和4年12月12日 山内