校長室だより

校長の呟き ~東の空から~

42 海外研修(ニュージーランド・ロトルア)帰国、JICA国際協力エッセイコンテスト表彰

                 令和7年3月19日(水)

 

3月9日(日)に海外研修に出発した参加生徒17名、引率教員2名、添乗員1名が、3月18日(火)ニュージーランド・ロトルアから無事帰国しました。17日(月)15時にオークランド空港を出発し、香港国際空港でトランジット、翌日の11時39分着の新幹線で仙台駅に到着。長旅の疲れもあると思いましたが、皆さん元気な笑顔でした。

参加生徒の皆さんは交代で、毎日学校に報告書を送ってくれました。その一部を紹介します。

○「日本来ると安心するけど、まだニュージーランドいたいなーって気持ちも大きいです。ちゃんと振り返りをしっかりやって英語もっと勉強したいです!!」

○「朝ホストファミリーと別れたときとても悲しかったしもっと話せば良かったという後悔もありました。次いつ会えるのか分からないけれど、会えるときのために英語の勉強をもっと頑張ろうと思います。ニュージーランドの人は、みんなすごく優しくてフレンドリーで、学ぶことが多くありました。」

貴重な10日間で得たことや感じたことを、これからの学校生活に活かしてもらいたいと思います。また、東高全体にも還元してもらいたいと思います。大変お疲れ様でした。

また、3月17日(月)にJICA東北の島田潤悦さんが来校し、「JICA 国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト2024」で個人賞を受賞した、曽根悠里亜さん「チョコレートは世界を救う」、髙階叶采さん「未来を繋げるために」に、賞状と記念品を渡していただきました。

海外研修のスナップと表彰の様子を掲載します。

  

 

 

41 海外研修(ニュージーランド・ロトルア)出発、みやぎ鎮魂の日集会

令和7年3月10日(月)

 

3月9日(日)に海外研修に参加の生徒17名が、ニュージーランド・ロトルアに向けて出発しました。8時44分仙台駅発の新幹線で東京、成田エクスプレスで成田空港、その後キャセイパシフィック航空に乗り香港国際空港でトランジットし、オークランド空港に向かう行程です。

引率の先生から、全員無事にオークランド空港に到着したとの報告を受けました。バスでロトルアまで移動し、本日の夕方にホストファミリーと対面する予定です。

17日(月)のロトルア出発までの7日間、英語レッスンや小学校での日本文化の披露、市内観光やホストファミリーとの休日等、様々なアクティビティがあります。健康に十分注意して、有意義な、そして楽しい研修となることを祈っています。下に香港国際空港での集合写真を掲載します。 

明日の3月11日は「みやぎ鎮魂の日」です。生徒の皆さんは自宅学習日ですので、本日、放送により、みやぎ鎮魂の日集会を行いました。東日本大震災で犠牲になった方々に黙とうを捧げた後、私からお話しさせていただきました。内容は、要約すると以下のとおりです。 

皆さんそれぞれ、震災の記憶があるとは思いますが、この東日本大震災は我々の住んでいる宮城県、そして日本にとっても、決して忘れてはならない出来事です。

あの日の午後2時46分、マグニチュード9.0という巨大地震が東北地方を襲いました。経験したことのない激しい揺れの後、想像を絶する大津波が沿岸地域を飲み込み、多くの尊い命が失われました。宮城県の死者数は、令和4年9月現在10,569名、行方不明者は1,215名で全国の死者数の約半分を占めています(宮城県ホームページより)。宮城県沿岸部は街や家、学校、大切な思い出の場所が津波によって流され、変わり果てた姿となりました。

震災後、私たちは悲しみと絶望の中で、大切な人を失った悲しみ、住む家を失った辛さ、先が見えない不安など、様々な困難に直面しました。しかし、我々は決してあきらめず、海外や全国からの温かい支援、そして我々自身の強い意志で、少しずつ復興へと歩み始めました。

14年という月日が流れ、街は復興し、あらたな建物が立ち並び、震災の爪痕は薄れつつあります。しかし、震災で得た教訓、そして失われた命の重さは、決して風化させてはなりません。震災で得た教訓はたくさんありますが、3つあげるとすれば、

1 命の大切さ 震災は、当たり前の日常が、いかにかけがえのないものかを教えてくれました。

2 助け合いの精神 困難な状況の中、人々は助け合い、支え合いました。

3 自然災害への備え いつ起きるかわからない自然災害に備えることの大切さを学びました。

皆さんは、震災を知らない世代かもしれません。しかし、震災の記憶を伝承していくことは、私たちの使命です。

結びに、震災で犠牲になられた方々へのご冥福を心からお祈り申し上げます。

  

40 36回生に幸あれ! 高校入試一次募集終了

令和7年3月6日(木)

 卒業式も無事終わり、高校入試の準備をしている時、私宛てに1通の手紙が届きました。私の高校時代の同級生からの手紙でした。その同級生は、3月1日に卒業した生徒の保護者でした。

手紙の内容は、「素晴らしい卒業式をありがとうございました。」、「息子は、E先生、良かったと感謝の言葉を口にしておりました。息子としては、最高レベルの表現だったと思います。」でした。また、駐車場関係の職員に対しても感謝の内容がありました。

 私としては、本当に嬉しい手紙でした。ありがとうございました。そして、自分の高校の同級生の息子さんが、自分の勤務校の生徒だったことを知らなかったことを、とても申し訳なく思いました。

改めて、36回生の卒業生の皆さんと保護者の皆さんに感謝するとともに、これからの人生に幸多かれと思います。また、3学年の先生方にも感謝です。お疲れ様でした。ありがとうございました。

卒業式の写真と36回生の集合写真(すごい素敵な写真ですね!)も掲載いたします。

3月4日(火)の一次募集学力検査も、トラブルなく無事に終了しました。受験していただいた多くの中学生の皆さん、とても緊張したと思います。大変お疲れ様でした。

 

39 第36回卒業証書授与式

令和7年3月1日(土) 

3月1日(土)、卒業式が行われました。土曜日ということもあって、たくさんの保護者の方々と御来賓の皆様の御参加のもと、英語科38名、普通科192名の卒業生(36回生)が巣立っていきました。卒業生の皆さんが、これから自分らしい、素晴らしい人生を歩んでいくことをお祈りいたします。

 卒業式の校長式辞でお話しした内容を抜粋して、以下に記載いたします。

2月28日に行われた「3年生を送る会」での映像部作製のビデオと記念品贈呈の写真も掲載します。

 

皆さんが新しい生活に旅立つにあたり、私からお伝えしたいことが2つあります。

一つ目は、卒業後も「失敗を恐れずに挑戦」してほしいことです。今年度の学校のモットーでもありました。どんな些細なこと、小さなことでも構いません。少しずつ自分の行動や志向を変えていくことで、自分にとって大きな変化や成長が感じられることがあります。新しいことをやってみること、経験することで、あらたに見えてくる景色があると思います。うまくいかなかった時は、その原因を探って次に活かせばいいだけの話です。やってみないことには何も変わりません。

元メジャーリーガーのイチローさんは、今年の1月にアメリカ野球殿堂入りを果たしました。日本人初の快挙です。満票での選出に、たった一票足りませんでしたが、その時のイチローさんのコメントが、「1票足りなかったのはすごく良かった。」「不完全な中で自分なりの完璧を求めて進んでいくのが人生だと思う。」「不完全であるというのは、生きていく上でいいなぁと改めて考えさせられた。」でした。私は、イチローさんらしい、ポジティブな素晴らしいコメントだと感じました。完璧はあり得ないかもしれないが、完璧を求めて進んでいく、学んでいくのが人生です。私を含めた先生方も、より良い授業、より良い学校となることを目指して学び続けています。皆さんも、これから新しい環境で、自分なりに挑戦し、学び続けてください。

二つ目は、「他者へのリスペクトを忘れずに生きていってほしい」ということです。現代社会は、個が尊重される時代であり、一人ひとりの個性や考え方、生き方が尊重されると同時に、仲間とともに活動する、協働が求められている時代でもあります。個人が尊重されつつも、他者とのかかわりが求められているのです。他者をリスペクトすることで、お互いに尊重し、支え合い、ともに成長していくこともできると思います。リスペクトは、これからの時代に求められる、多様性を尊重する社会をつくるために必要なのです。

同じことをやったり、同じものを見たりしても、他者の考えや感じ方は自分と同じとは限りません。自分の考えを押し付けたり、相手の考えを否定したりするだけでは協働はできません。相手の意見や考え方に耳を傾け、尊重することは自分自身の幅を広げることとなり、自分自身の成長につながるのです。

我が国は少子高齢化が進み、2070年の国内の外国人の方の割合は、12.4%といわれています。今は50人に1人の割合ですが、将来は10人に1人が外国人の方となるのです。その時代では、異なる文化や価値観を持つ人々と共存していくことが必ず求められます。リスペクトは、異なる価値観を持つ人々と理解し合い、協力していくために必要不可欠なスキルであると思うのです。

結びになりますが、本日、この学び舎を巣立っていく一人ひとりが、保護者の方にはもちろん、これまで支えていただいた多くの方々への感謝を忘れずに、これから社会に出て大いに活躍し、自分らしい、豊かな人生を送ることを心から祈念いたします。

あわせて、皆さんの母校、仙台東高校が、今後も更なる発展を遂げていくために努力していくことをここに誓い、式辞といたします。

令和7年3月1日  宮城県仙台東高等学校 校長 藤垣庸二

  

38 ローリーピーターズ氏(大阪万博2025カナダパビリオン政府代表)来校

令和7年2月27日(木)

 

2月27日(木)、大阪万博カナダパビリオン カナダ政府代表のローリーピーターズさんが来校し、本校1、2年生に講演をしていただきました。

ローリーピーターズさんは、日本のJETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)におけるカナダからの第一期生として、本校開校2年目の1988年(昭和63年)8月から2年間、本校のALTとして英語とフランス語を教えていた方です。その後、在日カナダ大使館広報部長、ジャマイカ大使を歴任され、現在は今年開催される大阪・関西万博カナダパビリオンのカナダ政府代表となって来日いたしました。

英語と日本語を交えて30分ほど、日本での思い出とカナダやカナダパビリオンの話をしていただきました。その後、生徒の質問に答えていただきました。生徒からの「なぜJETに参加しようと思ったのか?」の質問に対し、「インターナショナルな経験をしたかった。」「自分の扉をオープンにして、いろいろな経験をしてほしい。」と答えていただきました。「東高での思い出は?」「日本で一番好きな場所は?」の質問には、「Winter Camp(今の英語科合宿)」「仙台での思い出の場所は広瀬川。」という回答でした。

質問時間は30分ほどにおよび、生徒の皆さんの国際社会への興味関心を高めてくれた、とても素晴らしい講演会でした。お忙しいスケジュールの中ご来校いただき、本当にありがとうございました。